デッカ ジュニア ポータブル蓄音機 修理 小平市 I様
Decca Junior Portable Gramophone(デッカ ジュニア ポータブル蓄音機)1920年代(推定)
- ゼンマイ巻き取りギア取付部分が、金属疲労等により、ゼンマイケースから裂断を起こして外れていたため、ゼンマイ巻き取りハンドルが、空回りをして、ゼンマイを巻く事ができなくなっていた故障の修理。
- ゼンマイ(スプリング)の力が経年悪化により弱まり、録音レベルが大きいSP盤の場合、最後まで再生できない状態だったため、針圧を下げるためのスプリングをアームに設置して、摩擦を減らし、再生時間を延ばす事に成功しました。
アームに設置したスプリングは、脱着が可能で、オリジナル(ノーマル)の状態に戻す事ができる方法を採用しました。この修理(対策)により、ゼンマイを追加巻きする事なく、SP盤1.5面の再生が可能になりました。
【状態および修理内容】
- ゼンマイケース(ハウジング)と巻き取りギアの溶接
- 2丁ゼンマイ分解清掃・グリスアップ
- スプリングモーター分解清掃・グリスアップ・調整
- ゼンマイのトルクに対して、針圧が重いため、針圧を軽減するスプリングを設置(脱着可能)
- サウンドボックスのビス軽く増し締め、1っ箇所ルーズになっていたビスは、ネジロック剤にて固定