SL-7 リニアトラッキングアーム修理 千葉県 M様
レコードの演奏を開始しても、SL-7のリニアトラッキングアームが全く動かない故障の修理。
SL-7(初期型)の内部をお調べした結果、アーム駆動ベルトの性質が変化して、プーリーに溶着している状態で、アームモーターの回転を止めていました。また、周辺のグリスもだいぶ硬くなっていましたが、アーム機械部全体のメンテナンスを行い、改善しました。
【状態および修理内容】
- ギアに塗られているグリスが硬くなり、動きが重くなっていたため、周辺の劣化グリス除去してから、ナイロンプーリーも清掃しました。
- アーム駆動用のゴムベルトが変質して溶け出し、アームモーターのプーリーに溶着して、モーターがロックされた状態でした。変質したゴムベルトを撤去して、プーリーに溶け出したゴムも取り除き、清掃しました。
- 変質したアーム駆動ベルトは新品交換しました。
- 長期間アームモーターが停止している状態であったと推測されます。
そのためモーターが回転しにくい状態でしたが、注油してから強制回転させて、スムースに回転するようになった事を確認しました。 - アームコードの収納部のグリスも乾燥して硬くなっていましたので、古いグリスを除去してグリスアップしました。
- アームレールも清掃して、グリスアップしました。スムースにアームが動く事を確認しました。
- アームの位置を示すLED周りを清掃しました。
- 制御基板の半田づけ不良が多数見つかりましたので、修正しました。
- 制御基板の部品から、液漏れで腐食しているものが多数見られますので、漏れ出た液をアルコールで拭き取り、不良部品を交換しました。
上記の修理・メンテナンスで、SL-7の正常動作を確認しました。
蓄音機修理ドットコムでは、お客様が望まない過剰整備は行いません。
※SL-7の動作確認は、弊社の針を使用します。お客様の針は、お客様のお手元に保管をお願いしております。
- TAG:テクニクス, SL-7修理
- SL-10系 プレーヤー修理
- 2022/02/10 15:00
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