SL-10修理 トーンアームが先へ進まない故障 埼玉県 S様 | 蓄音機修理・電蓄修理ギャラリー

SL-10のトーンアームが先へ進まず同じところを繰り返し再生してしまう故障の修理を行いました。

全体的にアーム周辺機械部の動きが悪くなっている状態でした。また、アーム駆動用モーターが固着して回転しない状態でしたが、注油後モーターを単体で強制的に回転させ、スムーズに回転する状態になりました。

その他、レコード盤を照らすランプ交換、MC／MM切替スイッチを交換しました。

【状態および修理内容】

• 機械部の動きが悪くなっていましたので、古いグリスや汚れを除去して、新しくグリスアップしました。
• アーム駆動用モーターに注油してから、プーリーの汚れを除去しました。しばらくの間、モーターを単体で強制的に回転させ、スムーズに回転する状態を確認しました。
• レコード盤を照らすランプが球切れしていましたので、新しいランプに交換しました。このランプは電源投入時に点灯し、レコードの再生中は消灯します。
• システム制御基板とターンテーブル制御基板のコンデンサから液漏れしていましたので、漏れ出た電解液をアルコールで清掃して、新しいコンデンサに交換しました。
• SL-10の背面側にあるMC／MM切替スイッチが接触不良で、音声が途切れることがありましたので、新品スイッチに交換しました。
• 音声が正常に出力するかどうかを確認するため、この修理では、カートリッジ（310MC）と音声コードをお預かりしましたが、針やコードに問題は見つかりませんでした。

以上の修理・メンテナンスで、SL-10の正常動作を確認しました。

※通常SL-10の修理をご注文される際、針（カートリッジ）を取り外して、お客様の手元に保管することをお勧めしております。また、電源コード、音声コード、取扱説明書なども不要です。